2007年01月25日
◆何10年先まで残したい絵本
もこ もこ もこ / 谷川 俊太郎
一度聞いたら忘れられないこのタイトル。
“思い出に残る1冊の絵本”というのは誰にでもありそうなものだが、これを挙げる人も多いのでは?
とにかくシンプルな内容だ。「もこ」と、地上から出てきた“何か”。それが、「もこもこもこ」と成長し、「ぱあん」とはじけ、また「もこ」と最初に戻る(ほら、もう終わった〈笑〉)。つまりエンドレスに楽しめる。
初版が発表されたのはもう20年以上も前になるようだが、今でも小さい子供、大興奮の絵本らしい。
この、シンプルすぎる文と絵に、子供の頃(と、言っても小学生時代だ)はただただ大笑いしていたばかりだったが、ひょっとするとここには、作者の深い真理が隠されているかもしれない(いや、いないか?)し、そんなことを想像するのも楽しい。
あまりにも単純でインパクトのあるこれは、何10年先まで語り継がれるにふさわしい1冊だと思うが、どうだろう。